東京都

郷土寿司プロジェクト

(撮影:遠藤宏)

東京・江戸川橋で「酢飯屋(すめしや)」という寿司屋を営んでいる岡田大介です。
店で扱う魚からお米、野菜、海苔、調味料に至るまでの食材、料理を盛るための皿や器、そして厨房で使う料理道具などはどれも自分が「これだ!」と思ったものを使う。
これを信条にしています。
可能な限り、獲られている、ないしは作られている現場に赴き、生産者のみなさんに直接会って、自分の五感で確かめるようにしています。
どのような工程を経て作られているのか、どういった苦労や努力があるのか、どんな考えや思いが込められているのか。

生産者さんたちの働く姿を見つめ、自分も一緒に交わって体感することもあります。
そして、彼らの研ぎ澄まされた技と豊かな発想力、熱い情熱や頑ななほどのこだわりに触れ、ようやく納得してはじめて店の料理としてお客様に提供するようにしています。
こうした活動で全国各地を回っているうちに、土地土地に根付いた「郷土寿司」というものがあることを知りました。
古くからその土地の人たちに伝承され、食べ継がれてきた寿司で、土地の歴史や文化、気候風土、特色、そしてそこで暮らす人たちの人柄などが凝縮された文化人類学的な価値ある食べ物です。
全国的に有名なものもあれば、地元でしか知られていない隠れた名物寿司もあります。
ただ、次第に食べられることがなくなり、消えようとしているものが少なくないのも実情です。

全国各地で生まれた寿司を、美味しいレシピに仕立てます!

そこで、そうした「郷土寿司」をきちんと知り、歴史を掘り起し、その上で作り方を学び、そして今の時代に合ったカタチで再提案する「郷土寿司プロジェクト」というのを立ち上げました。
2016年4月にはそうした郷土寿司プロジェクトで出会えた個性豊かな郷土寿司をネタ元に、各家庭で楽しめる寿司のレシピを集めた書籍『季節のおうち寿司』(PHP研究所)が出版されました。

土地土地に根付いた「郷土寿司」をきちんと知り、歴史を掘り起し、その上で作り方を学び、そして今の時代に合ったカタチで再提案いたします。